2026年10月更新:内容は、2026年10月時点で各市の公式の案内などを確認したものです。
お骨上げ(収骨)は、火葬のあとに、焼けたお骨を遺族が骨壺に納めることです。
時間は15分ほどで、拾い方や順番は、その場で係員が説明してくれます。
ただし、拾う順番や、箸の使い方は、地域や宗派、火葬場によって違います。
この記事では、公営の火葬場の案内で確かめられたことだけを書き、「これが正しいやり方」とは決めつけません。
- 収骨は、火葬が終わって呼ばれたあと、収骨室で15分ほどかけて行います。
- 拾い方や順番は地域・宗派・火葬場で違い、係員が説明します。
- 収骨室に入る人数は、10人前後に限る火葬場があります。熱いので、小さな子どもは気をつけます。
- 全部のお骨を拾うか、一部だけにするかは、地域によって違い、骨壺の大きさにも関わります。
お骨上げ(収骨)とは、何をすることですか?
火葬のあと、遺族が焼けたお骨を、骨壺に納めることです。
「こつあげ」「しゅうこつ」と読みます。
「骨上げ」と「収骨」は、同じことを指します。
火葬場の案内では、「収骨」という言葉がよく使われます。
大宮聖苑(さいたま市)の案内では、火葬炉の台車から、形のあるお骨だけを収骨台に移し、その収骨台から収骨室で骨壺などに納めていただく形になる、とされています。
収骨は、遺族が一緒に行う、お別れの最後の場面です。
当日の流れ
公営の火葬場の案内から、収骨までの流れを並べます。
施設によって細かい点は違います。
- 火葬が終わると、放送や係員から、収骨の案内があります。
- 遺族の代表が、炉の前でお骨を確認します(焼骨確認)。
- ほかの参列者は、収骨室に移ります(茅ヶ崎市斎場の例)。
- 係員が、収骨のしかたを説明します。
- 遺族や参列者が、お骨を骨壺に納めます。
- 火葬が済んだ印のついた火葬許可証を受け取り、骨壺を持って帰ります。
厚木市斎場では、焼骨の確認は代表者2〜3名で、内線電話で呼ばれます。
収骨の準備ができると、館内放送で、遺族と会葬者は収骨室に集まります。
収骨にかかる時間は、厚木市斎場も倉敷市中央斎場も、15分ほどです。
川崎市北部斎苑は、火葬のときに炉の番号と同じ番号札を渡します。
収骨のとき、代表者が番号札と炉の番号が同じであることを確かめます。
人違いを防ぐためです。
火葬場に着いてから帰るまでの全体は、火葬場の流れの記事で時間つきに説明しています。
収骨の前に、申し出ておけること
厚木市斎場は、焼骨確認を希望しない場合は、事前に申し出るよう案内しています。
収骨の館内放送を希望しない場合も、事前の申し出でできます。
気持ちの面で負担があるときは、予約のときに相談してください。
分骨(お骨を分けること)をしたいときは、受付で申し出る施設があります。
厚木市斎場は、受付のときに分骨証明書を申請するよう案内しています。
茅ヶ崎市斎場も、分骨は受付でお申し出くださいとしています。
収骨には、誰が、何人まで入れますか?
火葬場によって、人数の目安があります。
収骨室は、狭く、熱いので、小さな子どもは気をつけます。
京都市中央斎場は、収骨室の利用人数を10名以内としています。
小学生までの子ども2名と、介助者1名は、別に利用できます。
十日町市斎場は、収骨室は狭く、焼骨台は熱をもっているため、やけどなどの危険があるとして、入る人は必要最小限(10人程度)にするよう案内しています。
とくに小さな子どもは、入るのを遠慮するよう書かれています。
時間に間に合わないときは、代表の方数名で来てほしい、とも書かれています。
指定の時間に遅れると、ほかの火葬に影響が出るためです。
食事の席が長引いたときは、中座してください、という案内です。
ここまでの公営火葬場の収骨まわりの決まりを、1つの表にまとめます。
| 施設 | 収骨まわりの決まり |
|---|---|
| 厚木市斎場 | 焼骨確認は代表者2〜3名。収骨15分。骨壺は通常7寸程度。残ったお骨は、処分を希望する人以外は持ち帰る |
| 茅ヶ崎市斎場 | 代表が見送りホールでお骨を確認し、参列者は収骨室へ。骨壺は原則7寸 |
| 倉敷市中央斎場 | 収骨15分程度。遺骨を引き取らないときは誓約書 |
| 川崎市北部斎苑 | 番号札と炉の番号を照らし合わせて確認。炉前職員が収骨を説明 |
| 京都市中央斎場 | 収骨室10名以内(別に小学生までの子ども2名と介助者1名)。個人利用は職員が説明 |
| 十日町市斎場 | 収骨室は10人程度まで。時間厳守。小さな子どもは遠慮 |
| 大宮聖苑(さいたま市) | 形のあるお骨を収骨台に移して収骨。灰も持ち帰りたい人は事前に申し出 |
出典:各市の公式の案内(この記事の出典に挙げたもの)。
誰が火葬場へ行き、誰が収骨まで残るかは、火葬場に行かない人もいる?の記事で説明しています。
収骨に来られない人がいるとき
富山市が2015年に斎場で行った観察調査では、収骨の日に、葬儀社だけが斎場に来て、遺骨を桐の箱に納め、葬儀式場へ運ぶ「箱収骨」がありました。
10件のうち3件です。
箱収骨のときは、葬儀式場で、遺族が収骨を行います。
これは、その日の、その市での記録です。
どの地域でも行われているわけではありません。
収骨に出られない家族がいるときは、葬儀社に相談してください。
お骨の拾い方や順番に、決まりはありますか?
地域や宗派、火葬場で違います。
当日は、係員の説明に従えば大丈夫です。
公営の火葬場の案内で、拾い方や順番を細かく決めているものは、今回は見つかりませんでした。
川崎市北部斎苑は、炉前職員が収骨の説明をする、としています。
京都市中央斎場は、個人で来た人には職員が説明し、葬儀社を使った人には葬儀社が補助する、としています。
富山市の観察調査には、1つの例が記録されています。
会葬者がそろうと、僧侶が読経をします。
職員の説明のあと、会葬者がはしでお骨を拾い、骨壺に納めます。
終わると、次の人にはしを渡し、順に行います。
最後は、遺族に確かめたうえで、職員が素手でお骨を骨壺に納めます。
これは1つの市の例で、ほかの火葬場では違うことがあります。
同じ市の中でも、火葬場によって、進め方が違うこともあります。
「二人で一組」で拾う、という習わし
ニッポンドットコムは、お骨上げでは長い箸を使い、2人1組で遺骨をつぼに納め、1本の骨を2人でつまみ上げていく、と説明しています。
これは習わしなので、地域や宗派によって、やり方が違うことがあります。
ここで大切なのは、当日の係員の指示です。
自分たちが慣れているやり方と違っても、その場の案内に合わせてください。
「箸渡し」が避けられる理由
ふだんの食事では、箸から箸へ食べ物を渡す「箸渡し」は、してはいけないとされています。
お骨上げで、お骨を箸から箸へ渡す場面を思い出させるためです(ニッポンドットコムの解説)。
先ほどの富山市の例では、お骨上げの場で、はしを次の人に渡していました。
食事の場で箸渡しが避けられるのは、お骨上げを思い出させるからだと、先の解説にあります。
喉仏と呼ばれる骨
「喉仏」と呼ばれる骨は、お骨上げで特別に扱われることがあります。
厚木市斎場の案内では、喉仏は第2頸椎の通称で、体質などによって形が残らない場合もあるとされています。
くわしい内容は、別の記事で説明する予定です。
お骨は、全部拾いますか、一部だけですか?
地域によって、全部を拾う方法と、一部だけを拾う方法があります。
高知市斎場の案内は、2つの方法を説明しています。
高知市斎場は、収骨の方法に「全収骨」と「部分収骨」があるとしています。
| 方法 | 内容 | 高知市斎場の案内 |
|---|---|---|
| 全収骨 | できるだけ多くのお骨を骨壺に入れる | 骨を細かくする場合がある。東日本で多く見られる。大きな骨壺(おおむね6〜7寸)が必要 |
| 部分収骨 | お骨の形をなるべく崩さずに入れる | 骨壺に入らない骨は残り、斎場が合同で供養する。関西圏など西日本で多く見られる |
出典:高知市斎場「収骨の方法について」。
京都市の中央斎場の概要資料にも、京都では喉仏などの必要最小限の骨を収骨する「部分収骨」の慣習があり、大多数の遺族は、収骨のあとに焼骨を斎場に残している、と書かれています。
この資料は、平成24年(2012年)ごろのものです。
一方、厚木市斎場は、お骨を全て骨壺に納めるには、お骨を崩す場合がある、としています。
「どうしても崩したくない」ときは、あらかじめ、納められる大きさの別の容器を用意するよう案内しています。
残ったお骨は、処分を希望する人以外、全て持ち帰る決まりです。
倉敷市中央斎場は、遺骨の引き取りを辞退するときは、喪主か祭祀を継ぐ人が、誓約書を出す必要があるとしています。
到着して火葬許可証を出すときに申し出ます。
東日本と西日本の違いは、別の記事で詳しく説明します。
骨壺の大きさは、茅ヶ崎市斎場は原則7寸、厚木市斎場は通常7寸程度を用意するよう案内しています。
高知市斎場は、全収骨で6〜7寸です。
収骨の前に、何を用意し、どんなことに気をつけますか?
骨壺と火葬許可証を確かめます。
収骨室では、時間を守り、静かに、係員に従います。
- 骨壺:自分で用意する火葬場があります。京都市中央斎場は遺族が事前に用意し、茅ヶ崎市斎場は原則7寸です。大宮聖苑は、売店で買うこともできます。
- 火葬許可証:収骨のあと、火葬済みの印がついて返ってきます。納骨のときに必要です。
- 収骨の時間:指定の時間を守ります。遅れると、ほかの火葬に影響が出ます(十日町市斎場)。
- 遺影と位牌:富山市の例では、遺影は収骨室の祭壇の横の骨壺台に置かれていました。
- 撮影:札幌市は、収骨室での写真や動画の撮影をご遠慮ください、としています。大宮聖苑は撮影禁止です。
- 子ども:収骨台が熱いので、近づきすぎないようにします(十日町市斎場)。
服装については、服装の記事を見てください。
収骨室で撮影を制限する施設があります。
写真を撮りたいときは、先に火葬場へ聞いてください。
収骨が終わったら、何をしますか?
火葬許可証と骨壺を受け取り、帰ります。
火葬許可証は、納骨のときに必要なので、なくさないようにします。
倉敷市中央斎場の案内では、火葬済みの印を押した火葬許可証が火葬の証明として扱われ、墓地などへの納骨のときに必要です。
大宮聖苑は、印を押した許可証を骨壺の箱に入れて渡しています。
富山市の観察調査の例では、骨壺は白い布で覆って遺族に渡され、遺族は収骨室からそのまま帰っていました。
収骨のあとは、待合室を使えない施設があります(厚木市斎場)。
迎えの車は、収骨の案内の放送が出てから動かす施設もあります。
川崎市北部斎苑は、喪主の挨拶があるときは、最寄りのロビーで手短にするよう案内しています。
通路をふさがないよう、気をつけてください。
持ち帰った骨壺を、どう運ぶか、家のどこに置くか、納骨はいつかは、それぞれ別の話です。
火葬場や葬儀社、菩提寺に相談してください。
よくある質問
- お骨上げは、必ずしなければいけませんか。
-
火葬場によって決まりが違います。倉敷市中央斎場は、遺骨の引き取りを辞退するとき、喪主か祭祀を継ぐ人が誓約書を出すとしています。希望があれば、予約のときや到着して許可証を出すときに申し出てください。
- お骨上げは、何分くらいかかりますか。
-
厚木市斎場も倉敷市中央斎場も、収骨の目安は15分ほどです。ただし、収骨の前に、焼骨の確認のため、遺族の代表が呼ばれる時間があります。
- お骨上げに、子どもを連れて行ってもよいですか。
-
十日町市斎場は、収骨室は狭く焼骨台は熱いとして、小さな子どもの入室は遠慮するよう書いています。京都市中央斎場は、小学生までの子ども2名を、人数の上限とは別に認めています。火葬場によって違うので、確かめてください。
- お骨上げでは、箸を使うのですか。
-
富山市の観察調査の例では、会葬者がはしでお骨を拾っていました。ニッポンドットコムも、長い箸を使い、2人1組で拾うと説明しています。ただし、地域で違い、最後は職員が納める例もあります。係員の説明に従ってください。
- お骨上げに間に合わなかったら、どうなりますか。
-
十日町市斎場の案内には、代表の方数名で来てほしいとあります。指定の時間に遅れると、ほかの火葬に影響が出ます。遅れそうなときは、火葬場へ電話してください。
まとめ
- 収骨は、火葬のあと、収骨室で遺族がお骨を骨壺に納めることです。時間は15分ほどです。
- 拾い方や順番は、地域・宗派・火葬場で違います。係員の説明に従います。
- 収骨室は狭く、熱いので、人数と子どもに気をつけます。
- 全部を拾うか、一部だけにするかは、地域で違います。骨壺の大きさとも関わります。
- 火葬許可証は、納骨のときに必要です。なくさないようにします。
火葬場の場所や、斎場の設備は、当サイトで調べられます。
斎場をさがす、または地域から斎場をさがすから、近い斎場を見てください。
※内容は、2026年10月時点で各市の公式の案内などを確認したものです。習わしは、地域や宗派によって違います。当日は、火葬場の係員と菩提寺の案内に従ってください。