2026年10月更新:この記事は、2026年10月時点で業界団体や施設の公式の案内を開いて確かめた内容です。
斎場や火葬場には、黒を基調にした喪服で行くのが基本です。
参列者は準喪服(ブラックフォーマル)、喪主と遺族は正喪服を着ると、業界団体の解説にあります。
ただ、洋装の場合、この2つの見た目の差は大きくありません。
地域や宗派、家の考え方で違うので、迷ったら喪主や葬儀社に聞いてください。
葬儀の連絡を受けると、何を着ていけばよいか、すぐに考えなくてはなりません。
喪主や遺族になった方は、自分が着るものに加えて、親族への案内も気になるものです。
この記事では、全日本葬祭業協同組合連合会(全葬連)などの案内を開いて、立場別の服装を確かめました。
女性の靴やストッキング、寒さ対策などの細かい点は、別の記事でくわしく扱う予定です。
- 基本は黒を基調に、光沢や装飾が少なく、肌の露出を控えた服装です。
- 全葬連の解説では、喪主・遺族は正喪服、一般の参列者は準喪服とされています。洋装では、この2つの差は小さいです。
- 通夜は、地味な服装でもよいとする解説と、喪服が無難とする解説があります。資料によって違います。
- 寒暖差があるため、脱ぎ着できる羽織るものを持つと安心です。
斎場や火葬場には、どんな服装で行けばよいですか?
黒を基調にした落ち着いた服装が基本です。
光沢や装飾を避け、肌の露出を控えます。
全葬連の「お葬式参列時の服装と身だしなみ」には、参列時の基本が3つ書かれています。
黒を基調にした落ち着いた色合いを選ぶこと、光沢や装飾の少ないデザインにすること、肌の露出を控えることです。
この解説は、参列者は遺族より目立たない立場なので、「目立たないことそのものがマナー」としています。
火葬場だけの参列でも、基本は同じです。
東京博善の「火葬式の服装やマナー」という解説も、火葬式で参列するときは、準喪服のブラックスーツなどを基本としています。
火葬場は、葬儀の一部として別れの場になるため、斎場に行くときと同じ心づもりで選ぶとよいでしょう。
出典:全日本葬祭業協同組合連合会「お葬式参列時の服装と身だしなみ」(2026年2月20日更新)、東京博善「火葬式の服装やマナーについて」(2025年1月8日)
喪主・遺族と参列者で、服装は違いますか?
全葬連の解説では、喪主・遺族は「正喪服」、一般の参列者は「準喪服」が基本とされています。
ただし、洋装の場合は、見た目の差はほとんどありません。
喪服には、格式の高さで3つの種類があります。
全葬連の「お葬式の服装」の解説を、表にまとめました。
| 種類 | 主に着る人 | 洋装(男性) | 洋装(女性) |
|---|---|---|---|
| 正喪服 | 喪主や遺族 | 黒無地のスーツ、白シャツ、黒ネクタイ | 黒無地のアンサンブルかワンピース。光沢のない素材。スカートは膝下丈が好ましい |
| 準喪服 | 一般の参列者 | 黒無地のスーツ、白シャツ、黒ネクタイ | 黒無地のアンサンブル、ワンピースなど。正喪服よりデザインの幅がある |
| 略喪服 | 三回忌以降の法事や、親族以外の葬儀 | 黒、グレー、紺などの地味なスーツ | 黒、グレー、紺などの地味なスーツ、ワンピース、アンサンブル |
出典:全日本葬祭業協同組合連合会「お葬式の服装」(2025年3月14日更新)
表のとおり、洋装の正喪服と準喪服は、男性ではほぼ同じです。
女性も、黒の無地であることが共通しています。
喪主や遺族が、実際にどちらを着るかは、家や地域の習わしで変わります。
この点は、今回の案内では確かめられていません。
和装を選ぶ場合
全葬連の解説は、洋装と和装のどちらを選んでもよいとしています。
和装は格式が高く、年配の方や親族が選ぶことが多い、とも書かれています。
喪主や遺族の女性の正喪服は、黒無地の着物に黒共帯を合わせます。
親族だけで行う場合
東京博善の解説は、親族のみで行う場合は、略喪服でもよいとしています。
全葬連の解説でも、略喪服は、三回忌以降の法事などに用いるとされています。
近い親族だけの葬儀では、どの格にするかを、喪主や親族で話し合うと安心です。
資料によって、書き方が違う点
全葬連のなかでも、ページによって書き方に違いがあります。
「お葬式の服装」は、略喪服を親族以外の葬儀に用いるとしています。
一方で、「会葬者のお手続きの流れ」は、急な場合はダークスーツに黒いネクタイでも失礼にはあたらない、と書いています。
どちらも「黒の喪服が基本」という点は同じです。
服装の格に、はっきりした法律や決まりはありません。
地域の習わしや、家ごとの考え方で変わります。
迷ったときは、喪主や、葬儀社に聞くのが安全です。
男性と女性は、何を着ればよいですか?
男女とも、黒を基調に、光沢や装飾が少なく、肌の露出を控えた服装が基本です。
男性の服装
黒の礼服に、白無地のワイシャツ、黒無地のネクタイを合わせます。
靴と靴下、ベルトも黒でそろえます。
全葬連の「お葬式参列時の服装と身だしなみ」には、男性の基本が次のように書かれています。
- 礼服:黒の礼服が基本です。黒のビジネススーツで代用できますが、本来は略式なので、礼服が望ましいとされています。
- シャツ:白無地のワイシャツです。
- ネクタイ:黒無地のネクタイです。
- 靴・靴下:光沢の控えめな黒革靴と、黒の靴下です。
- ベルト:黒で、装飾のないものです。
- 小物:ネクタイピンとカフスは外します。
- 身だしなみ:髪は整えて清潔感を出します。香水は控えます。線香の香りがある場だからです。
全葬連の別の解説は、スーツの色について、光沢のないダークグレーや濃紺も許容されるとしています。
通夜の場合は、黒や濃紺のスーツでよいという解説もあります。
東京博善の火葬式の解説では、男性のスーツは、シングルでもダブルでも問題ないとされています。
紺や茶色は避けて、ワイシャツは柄のない白無地を選ぶとあります。
女性の服装
黒のワンピース、スーツ、アンサンブルのどれかが基本です。
膝が隠れる丈で、黒のストッキングと黒のパンプスを合わせます。
女性の服装の細かい点は、別の記事で扱う予定です。
ここでは、全葬連の解説に書かれた基本だけを紹介します。
- 服:黒のワンピース、スーツ、アンサンブルです。丈は、膝が隠れるものです。
- ストッキング:黒です。素足は避けます。
- 靴:黒のパンプスです。ヒールは3〜5cmが目安とされています。
- 避けたいもの:胸元の開いた服、ミニスカート、光沢素材です。
- メイク・ネイル:メイクはナチュラルにします。ネイルは、落ち着いた色か無色が無難です。
資料によって、細かい点は違います。
たとえば、東京博善の火葬式の解説は、ベージュのストッキングと黒のタイツは不適切としています。
パンツスーツも、準喪服の例に入っています。
どちらにするか迷うときは、喪主や葬儀社に聞いてください。
通夜や火葬式の服装は、葬儀と違いますか?
通夜は、地味な服装でもよいとする解説と、喪服が無難とする解説があります。
火葬式でも、基本は準喪服です。
通夜について、各団体の解説を比べてみます。
| 出所 | 通夜の服装についての記載 |
|---|---|
| 全葬連「お通夜とは」 | 男性は黒や濃紺のスーツに白いシャツと黒のネクタイ。女性は落ち着いた色のワンピースやスーツ。派手な色や柄、露出の多い服装は避ける |
| 全葬連「会葬者のお手続きの流れ」 | 通夜の服装は、地味な外出着程度で構わない。ただし派手なものは避ける |
| 全日本冠婚葬祭互助協会「お葬式のマナー」 | 通夜も、葬儀と同様の服装 |
出典:全葬連「お通夜とは」、全葬連「お葬式に参列される方」(2025年3月26日更新)、全日本冠婚葬祭互助協会「お葬式のマナー」
全日本冠婚葬祭互助協会のページには、弔問のタブーとして、「通夜前に喪服を着ない」ことが挙げられています。
くわしい説明は、そのページには載っていません。
危篤の知らせを受けたときは、全葬連が「普段着のままで構いません」としています。
火葬式(葬儀を行わずに火葬だけをする形)に参列するときも、東京博善の解説は、準喪服を基本としています。
子どもの服装は、制服があれば制服で参列します。
制服は正装なので、華やかな色味でも問題ないとされています。
制服がない場合は、落ち着いた色のシャツやズボンなどを選びます。
寒い日や暑い日は、どうすればよいですか?
屋外と室内で、温度の差があります。
脱ぎ着できる羽織るものを持つと安心です。
全葬連の「お葬式の服装」には、季節ごとの工夫が書かれています。
共通の注意として、重ね着で温度調節ができるようにすること、葬儀場が冷房を効かせている場合もあるため、羽織るものを持参すると安心と書かれています。
| 季節 | 男性 | 女性 |
|---|---|---|
| 春(3〜5月) | 薄手のインナーに加え、コートやジャケットを羽織る | ストールやカーディガンを羽織る |
| 夏(6〜8月) | 薄手のスーツと、吸湿速乾性のあるシャツ | 薄手のワンピース |
| 秋(9〜11月) | ベストやカーディガンを必要に応じて合わせる | ジャケットやストールを必要に応じて合わせる |
| 冬(12〜2月) | 厚手のスーツに、コートとマフラー | コート、ストール、タイツなどで防寒 |
表の「タイツ」は、全葬連の書き方です。
前の項で見たように、東京博善の解説は、黒のタイツを不適切としています。
資料によって違うため、寒さが厳しいときは、喪主や葬儀社に聞いてみてください。
火葬場や斎場の中は、どんな環境ですか
厚木市斎場の案内には、外気や体感温度の関係で、部屋ごとの温度に高低差を感じる場合があると書かれています。
そのときは、事務室に申し出れば、設定温度を変えてもらえます。
寒い、暑いと感じたら、我慢せずに職員に伝えてよい、ということです。
厚木市の案内には、式場から火葬棟へ棺を運ぶ道すじも書かれています。
通常は、外側の回廊を通ります。
荒天のときだけ、施設の判断で室内の通路を通る場合があります。
屋外を歩く場面もあるため、雨や雪の日の足元は、考えておきたい点です。
茅ヶ崎市斎場の待合室には、和室が4室あります。
厚木市斎場の待合室は、全席が椅子席で、和室はありません。
和室の待合室では、座る場面があります。
足元をどうするかも、あらかじめ考えておくと安心です。
出棺を見送るときのコート
全葬連の解説は、出棺はできる限り見送るのがマナーで、寒い時期を除いて、コートは脱いで手に持つとよいとしています。
寒さが厳しい日は、コートを着たままでよいという意味です。
靴・小物・持ち物は、何を用意しますか?
黒で、光沢や装飾が少ないものを選びます。
数珠、ハンカチ、袱紗(香典を包む布)が、基本の持ち物です。
全葬連の解説に、小物のマナーが載っています。
- 靴:黒のシンプルなものです。エナメルなど、強い光沢は避けます。
- バッグ:黒無地で、ロゴが目立たないものです。クロコ柄やヘビ柄は避けます。
- アクセサリー:基本は結婚指輪のみです。女性は一連のパールが使えますが、二連のネックレスは避けます。
- 持ち物:仏式では、数珠を宗派を問わず持参するのが一般的です。ハンカチと、袱紗も用意します。
全日本冠婚葬祭互助協会の解説は、真珠の二連を避けることに加えて、イヤリングや指輪は外すのが無難としています。
全葬連の「お葬式の服装」は、真珠のネックレスやイヤリングなど、控えめなものがよいとしています。
ここも資料によって違うので、迷うときは、何も付けないのが安全です。
東京博善の解説は、髪色は暗めが無難としています。
明るい場合は、スプレーで一時的に黒くする方法も挙げています。
メイクは控えめにして、ノーメイクは避けるとあります。
香典を渡す場面や、袱紗の使い方は、別の記事で扱う予定です。
当日の持ち物と服装のチェックリスト
前日までに、次の項目を見ておくと、当日あわてません。
- 黒の喪服(またはダークスーツ)と、白無地のシャツ、黒の小物
- 黒の靴と、靴下かストッキング。雨や雪に備えた替えがあるか
- 数珠、ハンカチ、袱紗
- 脱ぎ着できる羽織るもの(夏は冷房、冬は寒さ対策)
- アクセサリーは結婚指輪と、必要なら一連のパールだけ
- 香水は付けない
- 「平服で」の案内があったか。ある場合は、地味な色を選ぶ
斎場までの道や駐車場は、斎場のアクセスの記事で整理しています。
当日の振る舞いは、斎場でのマナーの記事にまとめました。
火葬場の待ち時間の過ごし方は、待合室での過ごし方の記事を見てください。
斎場や火葬場を探している方は、斎場を探すや地域から探すから、施設の案内ページを開けます。
「平服でお越しください」と言われたら、どうしますか?
平服は、普段着という意味ではありません。
地味な色のスーツやワンピースなど、控えめな服装を選びます。
全葬連の「お葬式の服装」には、平服の指定があった場合でも、カジュアルすぎる服装は避けると書かれています。
例として、男性は地味な色のスーツやジャケット、チノパンなどが挙げられています。
女性は、落ち着いた色のワンピースやアンサンブル、ブラウスとスカートの組み合わせなどです。
喪主や遺族の側が「平服で」と案内するのは、参列者に気を遣わせたくない場合が考えられます。
それでも、案内された側は、黒や紺、グレーなどの地味な色を選ぶと間違いが少ないでしょう。
案内が出たときは、自分だけが浮かないよう、近い立場の人に聞いてみると確かです。
急な知らせで喪服がないとき
黒や濃紺、ダークグレーなど、暗い色の服で整えます。
全葬連は、急な場合はダークスーツに黒いネクタイでも、失礼にはあたらないと書いています。
全葬連の「お葬式に参列される方」では、男性の場合、ブラックスーツが一般的としたうえで、急な場合は、ダークスーツに黒いネクタイでも失礼にあたらない、と書かれています。
女性は、黒無地のスーツやワンピース、または地味な平服です。
そろえるものは、黒のネクタイ、黒の靴下、黒の靴です。
通夜に間に合わない場合は、葬儀・告別式のときに、改めて喪服で参列する方法もあります。
どう整えればよいか分からないときは、葬儀社や、親族の方に聞いてみてください。
よくある質問
- 参列者は、準喪服を着ればよいですか。
-
全葬連の解説では、一般の参列者は準喪服が基本です。
準喪服は、洋装なら黒無地のスーツやワンピースなどです。
地域や家の考え方で違うことがあるため、迷ったら喪主や葬儀社に聞いてください。 - 喪主や遺族は、参列者より格の高い服装にしますか。
-
全葬連の解説では、喪主や遺族は正喪服とされています。
洋装の場合、正喪服と準喪服の差は大きくありません。
親族だけで行う場合は、略喪服でもよいとする解説もあります。 - 火葬場だけに行くときも、喪服ですか。
-
東京博善の解説は、火葬式に参列するときも、準喪服を基本としています。
親族のみの場合は、略喪服でもよいとされています。 - 通夜は、喪服でなくてもよいですか。
-
全葬連の「お葬式に参列される方」は、地味な外出着程度で構わないとしています。
全日本冠婚葬祭互助協会は、通夜も葬儀と同様としています。
資料によって違うため、迷うときは喪服が無難です。 - 子どもは、何を着せますか。
-
東京博善の解説は、制服があれば制服が正装とし、華やかな色味でも問題ないとしています。
制服がない場合は、落ち着いた色のシャツやズボンなどを選びます。 - 夏でも、ジャケットは着ますか。
-
全葬連の解説は、夏は通気性のよい素材を選ぶとしています。
冷房が効いた場所もあるため、羽織るものを持参すると安心と書かれています。 - 冬、コートは着たままでもよいですか。
-
全葬連の解説は、出棺を見送るときは、寒い時期を除いてコートを脱いで手に持つとよいとしています。
寒い時期は、着たままでよいと読めます。
まとめ
- 基本は、黒を基調に、光沢や装飾が少なく、肌の露出を控えた服装です。
- 全葬連の解説では、喪主・遺族は正喪服、一般の参列者は準喪服とされています。洋装での差は小さいです。
- 通夜は、資料によって書き方が違います。迷ったら喪服が無難です。
- 寒暖差に備えて、脱ぎ着できる羽織るものを持つと安心です。
斎場や火葬場の選び方や、施設ごとの案内は、斎場を探すと地域から探すで確かめられます。
※この記事は、2026年10月時点で、業界団体や施設の公式の案内を確認した内容です。服装のマナーは、地域や宗派、家によって異なります。最終的には、喪主や葬儀社にご確認ください。