2026年10月更新:法律の条文は、2026年10月27日にe-Gov法令検索(デジタル庁)のデータで確かめた内容です。自治体の案内も同じ日に確認しました。
家族が亡くなると、「火葬は何日後にできるのか」を最初に知りたくなります。
答えは、亡くなってから24時間が過ぎたあとです。これより早く火葬することは、法律で禁じられています。
この記事では、その決まりが書かれている条文と、例外になる場合を、原文を引いて説明します。
あわせて、手続きや火葬場の予約を含めると、実際には最短で何日目になるのかを、計算の例で示します。
- 火葬は「死亡後24時間を経過した後」でないとできません(墓地、埋葬等に関する法律 第3条)
- 例外は、妊娠7か月未満の死産と、感染症法で決められた一部の感染症の2つです
- 法律上の最短は「亡くなった時刻の24時間後」。実際の火葬は、予約の空きと手続きで決まります
- 24時間たつまでの間、ご遺体をどこに置くかを先に決めておくと慌てません
火葬は、亡くなってから何時間後にできますか?
亡くなってから24時間が過ぎたあとです。
たとえば午前10時に亡くなった場合、火葬ができるのは、翌日の午前10時を過ぎてからになります。
24時間の数え始めは、亡くなった時刻です。
病院で亡くなった場合は、医師が死亡診断書に書いた死亡の年月日時分が、その目安になります。
死亡診断書は、戸籍法 第86条で、死亡の届出に添えるものと決められています。
火葬の許可を申し込むときの用紙にも、死亡の年月日時を書く欄があります。
これは、墓地、埋葬等に関する法律施行規則 第1条に、申請書に書く事項として挙げられています。
許可を出す市区町村が、24時間が過ぎているかを確かめられる形になっています。
千葉市の公式サイト(2017年更新のよくある質問)にも、「死亡後24時間を過ぎなければ火葬することはできません」と書かれています。
そのあとに「一類、二類、三類感染症で死亡した場合を除く」という断り書きが続きます。
この断り書きの中身は、あとの章で説明します。
24時間ルールは、法律のどこに書かれていますか?
「墓地、埋葬等に関する法律」の第3条です。
この法律は、略して「墓埋法(ぼまいほう)」と呼ばれることがあります。
第3条の原文は、次のとおりです。
| 条文 | 原文(e-Gov法令検索) |
|---|---|
| 墓地、埋葬等に関する法律 第3条 | 「埋葬又は火葬は、他の法令に別段の定があるものを除く外、死亡又は死産後二十四時間を経過した後でなければ、これを行つてはならない。但し、妊娠七箇月に満たない死産のときは、この限りでない。」 |
出典:e-Gov法令検索「墓地、埋葬等に関する法律」(2026年10月27日確認)
読み方のポイントは、次の3つです。
- 対象は「埋葬」と「火葬」です。埋葬は土に葬ること、火葬は遺体を葬るために焼くことと、第2条に説明があります
- 「二十四時間を経過した後」なので、ちょうど24時間の時点ではなく、過ぎたあとにできます
- 通夜や葬儀の時刻は、この条文では決められていません。制限されているのは、火葬と埋葬の時刻です
この決まりを破ると、罰則があります。
第21条で、第3条に違反した人は「二万円以下の罰金又は拘留若しくは科料」とされています。
火葬場は、火葬の許可証を受け取ってからでないと火葬できないと、第14条第3項で決められています。
許可を出すのは市区町村長です(第5条)。
24時間より前に火葬できる「例外」はありますか?
例外は2つあります。
妊娠7か月に満たない死産のときと、感染症法で決められた一部の感染症で亡くなったときです。
妊娠7か月に満たない死産のとき
第3条の但し書きに、「妊娠七箇月に満たない死産のときは、この限りでない」とあります。
この場合は、24時間を待たずに火葬や埋葬ができます。
感染症法で決められた一部の感染症のとき
第3条の冒頭に「他の法令に別段の定があるものを除く外」とあります。
この「他の法令」にあたるのが、感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律(感染症法)の第30条です。
感染症法 第30条は、次のように定めています。
| 項 | 内容(原文) |
|---|---|
| 第2項 | 一類感染症、二類感染症、三類感染症又は新型インフルエンザ等感染症の病原体に汚染され、又は汚染された疑いがある死体は、火葬しなければならない。ただし、十分な消毒を行い、都道府県知事の許可を受けたときは、埋葬することができる |
| 第3項 | 上と同じ死体は、二十四時間以内に火葬し、又は埋葬することができる |
出典:e-Gov法令検索「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律」(2026年10月27日確認)
第3項は「できる」と書かれています。
24時間以内に火葬することが許されるという意味で、必ず24時間以内に火葬しなければならないという意味ではありません。
どの感染症が対象かは、同じ法律の第6条に書かれています。
たとえば、一類感染症にはエボラ出血熱やペスト、二類感染症には結核、三類感染症にはコレラや腸管出血性大腸菌感染症が挙げられています。
四類感染症と五類感染症は、第30条の対象に入っていません。
ふつうの病気や老衰、事故で亡くなった場合は、この例外にあてはまりません。
火葬の許可を申し込む用紙には、死因が感染症法の対象の感染症かどうかを書く欄があります(施行規則 第1条)。
このほか、政令で第30条の規定が準用される感染症もあると、同じ条文に書かれています。
自分で判断せず、医師や、市区町村の火葬の窓口、保健所に確かめてください。
法律上の最短は?実際に火葬できる最短の日は?
法律上の最短は、「亡くなった時刻から24時間後」です。
実際の火葬は、そこから予約の空きと許可証の手続きがそろった日になります。
24時間がたつだけでは、火葬はできません。
火葬の前に、次のことが済んでいる必要があります。
| 順番 | 必要なこと | 根拠・案内 |
|---|---|---|
| 1 | 医師から死亡診断書(死体検案書)をもらう | 戸籍法 第86条 |
| 2 | 火葬場に予約を入れる | 自治体で順番が違う。横浜市、浜松市は予約が先。千葉市斎場の葬祭業者向けWEB予約は、許可証の取得後 |
| 3 | 市区町村に死亡届と火葬の許可の申請を出す | 墓埋法 第5条 |
| 4 | 火葬許可証を受け取る | 墓埋法 第8条 |
| 5 | 火葬当日、火葬許可証を火葬場に出す | 墓埋法 第14条第3項 |
出典:墓地、埋葬等に関する法律、戸籍法(e-Gov法令検索)、横浜市「火葬炉・葬祭ホールの予約」、浜松市「火葬をされる場合」、千葉市「千葉市斎場利用のご案内」
火葬の予約を先にする自治体があります。
横浜市の市営斎場の案内は、使いたい斎場に連絡して予約をしてから、死亡届を区役所に出す順番です。
浜松市の案内にも、「死亡届の提出に際して、事前に火葬の予約が必要」と書かれています。
千葉市斎場は、葬祭業者のWEB予約について、火葬許可証を取得し記載内容を確認してから予約するよう案内しています(令和8年4月版)。
計算の例:火葬場の受付が9時から16時までの場合
火葬場の火葬の時間は、1日の中で決まっています。
さいたま市の浦和斎場と大宮聖苑は、2026年4月から、9時から16時までの1時間ごとに火葬の枠があります。
千葉市斎場は、9時から15時40分までの間で、20分おきに火葬を受け付けています。
次の表は、受付が9時から16時までの火葬場を例にした計算の例です。
火葬の枠が空いていれば、という前提です。
| 亡くなった時刻 | 24時間が過ぎる時刻 | 火葬できる最も早い枠の目安 |
|---|---|---|
| 月曜の午前10時 | 火曜の午前10時 | 火曜の10時台以降の枠 |
| 月曜の午後3時 | 火曜の午後3時 | 火曜の15時台か16時台の枠(最終が16時の場合) |
| 月曜の午後10時 | 火曜の午後10時 | 水曜の朝いちばん以降の枠 |
火葬の受付時間の出典:さいたま市「浦和斎場及び大宮聖苑における令和8年度からの火葬時間帯延長(16時火葬)の通年実施について」、千葉市「千葉市斎場の利用に関するQ&A」
夜に亡くなった場合は、火葬が翌々日になることがあります。
これは法律の決まりと、火葬場の受付時間から出てくる計算です。
予約の締め切りにも注意が必要です
火葬場によっては、予約に締め切りがあります。
横浜市の市営斎場では、利用日の前日の午後3時を過ぎると、新規の予約も予約の変更もできません。
さいたま市の大宮聖苑は、葬祭業者向けの案内で、仮予約をしても火葬日の前日の正午までに本予約をしないと自動で取り消されると定めています。
つまり、24時間が過ぎた直後の枠を使いたくても、その前日の締め切りに間に合うように、予約を取る必要があります。
予約の取り方は、斎場・火葬場の予約の仕方の記事にまとめています。
実際の日数を左右するもの
法律上の24時間のほかに、次のことで日数が変わります。
- 火葬場の空き状況。混んでいる時期は、希望の日に取れないことがあります。くわしくは火葬待ちの記事をご覧ください
- 友引の日の休み。火葬場を休みにする自治体があります。くわしくは友引の記事をご覧ください
- 年末年始の休み。1月1日から3日を休みにする火葬場が多くあります。くわしくは年末年始の記事をご覧ください
- 通夜や葬儀を行うか、お寺の都合、親族が集まれる日
24時間たつまで、ご遺体はどこに置きますか?
病院の霊安室から、自宅や安置施設、斎場の安置室などへ移し、火葬の日まで安置します。
安置できる場所と日数は、場所によって違います。
亡くなってから火葬までの間は、ご遺体を安全に預かってもらう場所が要ります。
病院の霊安室にいつまで置けるかは、病院によって違います。
安置の場所の選び方は、遺体の安置場所の記事で説明しています。
当サイトが調べた斎場1,400館のうち、安置室(ご遺体を預かる部屋)の有無が確認できた847館では、423館(50%)に安置室がありました(2026年10月時点)。
全国の斎場全体の割合ではありません。
安置室の有無や、面会ができるかは、斎場によって違います。予約の前に確かめてください。
葬儀社を通さずに火葬する場合は、安置も自分で用意することになります。
横浜市の案内には、「火葬日までの適切な安置を含め、全て申込者で対応できる場合に限り、個人の方でも予約することができます」とあります。
「24時間以内に火葬したい」と言われたときはどうしますか?
病気や老衰、事故で亡くなった場合は、法律上、24時間以内には火葬できません。
感染症のときだけ、例外があります。
「できるだけ早く」と急ぐ気持ちは自然なことです。
ただ、火葬場も、24時間が過ぎていない場合は火葬を受けられません。
急ぐときは、次の順に確かめると、無駄がありません。
- 亡くなった時刻を、死亡診断書で確かめる
- そこから24時間が過ぎる時刻に、空いている火葬の枠があるかを、葬儀社か火葬場に聞く
- 感染症が関係しているときは、医師と保健所や市区町村の窓口に、火葬のしかたを相談する
急いで斎場や葬儀社を決めたいときは、急いで斎場を決めるときの記事も役に立ちます。
よくある質問
- 亡くなった日の夜に、そのまま火葬できますか。
-
できません。
法律で、亡くなってから24時間が過ぎたあとでないと火葬できないと決められています(墓地、埋葬等に関する法律 第3条)。
感染症法の対象になる感染症の場合だけは、例外があります。 - 24時間は、亡くなった時刻から数えますか、日付が変わってから数えますか。
-
条文は「死亡又は死産後二十四時間」と書いています。
日付ではなく、亡くなった時刻からの24時間です。
死亡診断書に書かれた時刻が目安になります。細かい扱いは、許可を出す市区町村の窓口で確かめてください。 - 24時間以内に火葬しても、罰則はありますか。
-
第21条で、第3条に違反した人は、二万円以下の罰金又は拘留若しくは科料とされています。
火葬場は、許可証がないと火葬を行えないので、通常は24時間以内の火葬は受け付けられません。 - 死産の場合も、24時間を待ちますか。
-
妊娠7か月に満たない死産の場合は、第3条の但し書きにより、24時間を待つ必要がありません。
妊娠7か月以上の死産は、24時間を過ぎてからです。
死産の火葬の予約や許可の手続きは、市区町村の窓口で確かめてください。 - 感染症で亡くなったら、必ず24時間以内に火葬するのですか。
-
必ずではありません。
感染症法 第30条第3項は、一類感染症、二類感染症、三類感染症、新型インフルエンザ等感染症の病原体に汚染された死体について、「二十四時間以内に火葬し、又は埋葬することができる」としています。
実際にどうするかは、医師や保健所、自治体の指示に従います。 - 24時間たったら、その日のうちに火葬できますか。
-
火葬場の枠が空いていて、許可証が出ていれば可能です。
ただし、多くの火葬場では前日までの予約が必要です。
当日の空きは、火葬場によって違うので、葬儀社か火葬場に確かめてください。
まとめ|法律上の最短は24時間後、実際は予約と手続きで決まります
火葬は、亡くなってから24時間が過ぎたあとでないとできません。
例外は、妊娠7か月未満の死産と、感染症法の一部の感染症です。
- 根拠は、墓地、埋葬等に関する法律 第3条。違反には第21条の罰則があります
- 感染症法 第30条第3項は、一類から三類の感染症などの死体を「24時間以内に火葬し、又は埋葬することができる」としています
- 実際の最短は、24時間後の次の火葬の枠。予約の締め切りと許可証の手続きもそろう必要があります
- 24時間たつまでの安置の場所を、先に決めておくと慌てません
地域の斎場や火葬場を探すときは、当サイトの斎場一覧とエリアから探すページをご利用ください。
安置室の有無や休館日などの情報を、斎場ごとに載せています。
※法律の条文と自治体の案内は、2026年10月27日時点で確認した内容です。法律や自治体の運用は変わることがあります。個別のご事情は、市区町村の火葬の窓口、医師、保健所でご確認ください。